静岡県高体連剣道専門部のサイト
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令和5年度
公益財団法人
全国高等学校体育連盟
剣道専門部
努力目標
1.指導方針
剣道の理念をより深く認識し、
心気力一致の剣道を目指す。
◎ 正しい心で稽古も試合もするよう指導する。
1 望ましい指導者のあり方について研鑽を積む。
(指導者に対する各種の意見に対しては耳を傾け研鑽の材料とする)
2 真の有効打突を求め、その指導に徹する。
(気剣体一致の打突を常に念頭に置き指導する)
3 正しい鍔競り合いを徹底する。
正しい鍔競り合いとして以下に示す内容を徹底して指導する。
ア 手元が上った拳競り合いにならないようにし、手元を下げて相互に鍔元と鍔元を合わせて竹刀を交差させる。 (このことを試合者同士が相互に努力して行うことを前提とさせる)
イ 鍔元で竹刀の表鎬を交差させる。 (竹刀は右傾前方に傾ける)
ウ 瞬間的に裏交差はあり得るが、直後に表鎬側での交差に直さなければならない。 (先に裏交差した者や右拳を体の中心より左側において鍔競り合いをする者は反則の対象となることも指導する)
エ 鍔競り合いは、相互に鍔元で圧力をかけ合っている状態とする。
(相手の力を故意に吸収して体を密着させる行為は反則の対象となることも指導する)
4 試合時間の大半を「鍔競り合いに費やす試合展開」ではなく、「間合いを取り、対峙 して攻め合う試合展開」になるように指導する。
(お互いに分かれて鍔競り合いを解消する場合は、右足前の中段の構えを基準として 呼吸を合わせ潔く剣先の触れない位置まで間合いを切ることを指導する)
5 公明正大に試合するように指導する。 (攻めもなく打突することもなく、構えて即、深い間合いに入ったり、鍔競り合いに持ちこむ試合行動はさせない)
6 安全に留意した稽古・試合を行うよう指導を強める。
(先細竹刀の使用、竹の肉厚を薄く削る等、危険と思われる形状の竹刀の使用を止めさせる)
(危険と思われる突きは止めさせる)
2.審判員留意事項
◎ 正しい剣道が継続され、正しく豊かな心が育つよう、公正かつ厳正に審判する。
1 有効打突の判定を誤らないようにする。
(引き技・左胴の見誤りをなくする。技の違いと錬度に応じた打突の見極めをする)
2 申し合わせ事項にある「正しい鍔競り合い」の内容を正確に把握し、不当な鍔競り合いの「反則」を見逃さないようにする。 (反則と見なした時点で主審は試合を中止し合議をかける)
3 正しい鍔競り合いが10秒程度続いた場合、安易に「分かれ」をかけず、原則的にい ずれか一方に時間空費の反則をとる。
(10秒の時間感覚を日常より身につける努力をする) (その他鍔競り合いにおける措置は、別紙「鍔競り合い改善の補足事項(平成22年5月3日決定)」による)
4 一時中止要請に対しての処理を適切に行う。
(不適切なものは「反則」にする)
5 場外反則のとりかたを正確にできるように努力する。
(「場外」と「押し出し・突き出し」の判定を正確に行う) (「止め」を宣言する時期を適切なものにする)
6 危険な突きは反則とする。 (有効打突とする意志のない危険な突き、例えば、相手の場外反則をねらって突いたもの、あるいは引き技を出した相手に残心をとらせないで相手の有効打突を消すこ とをねらって突いたものなどを反則とする)
(平成 4年5月25日 制 定) (平成22年5月3日一部改定)
令和5年度
公益財団法人
全国高等学校体育連盟
剣道専門部
申し合わせ事項
下記の事項は、公式試合における全国高体連剣道専門部としての統一的な事項である。 特に全国大会(全国高校総体・全国選抜大会)においては、これを厳守することとする。
1 大会参加資格について
(1) (公財)全国高等学校体育連盟の定める「全国高校総体開催基準要項の大会参加資格」によ る。
(2) (公財)全国高体連剣道専門部の定める「外国人留学生の出場枠」(下記)による。
(イ)学校教育法第1条に規定する高等学校に卒業を目的として入学している生徒であること。
(ロ)在籍校が、各都道府県高体連剣道専門部に加盟していること。
(ハ)年齢は平成16年4月2日以降に生まれた者とする。ただし出場は同一競技3回までとし、同一学年での出場は1回に限る。
(ニ)短期留学は除く。
(ホ)上記(イ)から(ニ)の条件を総て満たしている者に限り、以下の出場枠で参加を認める。 団体戦・・・補欠を含めた7名中の 2 名以内の出場枠とする。 個人戦・・・参加制限をしない。
2 選手心得
(1) 選手は気品のある態度で全力をあげて試合をする。
(2) 選手の服装・竹刀・剣道具は、その安全性と公平性が保たれていること。規格外のものを使用したり、華美な装飾や細工等を施したりしないようにする。
(3) 選手の服装は、紺(黒)または白の剣道着・袴とする。なお、刺繍等により華美にならないこと。
(4) 試合者の目印に校名などを大きく目立つように入れてはいけない。目印を着ける時は折り返した二枚の長さが揃うように着ける。
(5) チーム内に同姓がいる場合は、名札に名前の一字を入れるなどして、判別できるようにすること。
3 引率責任者、監督の資格について
(1) 引率責任者は、団体の場合は校長の認める当該校の職員とする。個人の場合は校長の認め る学校の職員とする。また、校長から引率を委嘱された「部活動指導員」(学校教育法施 行規則第78条の2に示された者)も可とする。但し、「部活動指導員」に引率を委嘱す る校長は、都道府県高体連会長に事前に届け出る。
(2) 監督は、校長が認める指導者とし、それが外部指導者(部活動指導員含む)の場合は傷害・ 賠償責任保険(スポーツ安全保険等)に必ず加入することを条件とする。
付記:但し、各都道府県における規程があり、引率・監督者がこの基準より限定された範囲内で あればその規程に従うことを原則とする。
4 監督心得
(1) 監督の服装は、以下の通りとする。
(イ)全国高校総体では、白シャツ、ズボン(白・灰色)または剣道着、袴(色は紺、黒、白のいずれか)とする。
(ロ)全国選抜大会では、スーツ(ジャケット)、ネクタイ、または剣道着、袴(色は紺、黒、白のいずれか)とする。
(2) 試合場に入ることができるのは、監督・選手・補欠のみとし、他の者の入場は厳禁する。
5 規則の運用及び大会運営について
(1) 試合はすべて一刀(一本の竹刀)にて行うものとする。二刀にての試合は認めない。
(2) 全国総体での竹刀検量は、以下の要領で行う。
(イ) 監督の責任において検量本数を「竹刀検量申請書」により申請する。
(ロ)事前に申請する竹刀の本数は選手一人当たり3本以内とする。
(ハ)全国総体においては、竹刀検量において規格外等により不合格となった竹刀を一時預かり、当該選手が所属する団体及び当該選手の試合が終了後返却する。
(ニ)大会期間中、破損等による追加の申請は破損した竹刀を持参のうえ「竹刀検量【追加】申請書」により申請する。
(3) 不正用具を使用した時の罰則は試合規則17条・19条の通りであるが、個人戦と団体戦を含めて行う大会においては、両方に適用する。
(イ)団体戦・個人戦における不正用具使用者は、以後の試合に出場できない。団体トーナメント戦における補欠の出場は別に定めのない限り認める。
(ロ)リーグ戦にあっては、不正用具使用者の当該試合を負けとし(相手に2本与える)、以後、補欠の出場も認めない。(その際、過去の試合まではさかのぼらないものとする。) (4) 試合時間は、全国総体(団体戦・個人戦)、全国選抜大会ともに4分とする。また、団体戦の代表者戦においても4分とする。
(イ)全国大会(総体・選抜)の団体戦において、試合時間内に勝敗が決しない場合は、引き分けとする。
(ロ)全国大会(総体・選抜)の団体戦における代表者戦において、試合時間内に勝敗が決しない場合は、延長戦を行い、先に1本取ったものを勝ちとする。延長戦の試合時間は、4分とする。延長戦が継続する場合は、延長戦2回ごとに「休息」・「休憩」を交互に繰り返す。
(ハ)全国総体の個人戦において、試合時間内に勝敗が決しない場合は、延長戦を行い、先に1本取ったものを勝ちとする。延長戦の試合時間は、4分とする。延長戦が継続する場合は、 延長戦2回ごとに「休息」・「休憩」を交互に繰り返す。
付記:
(1)勝敗の決するまで延長戦を継続する場合、延長戦2回ごとに「休息」と「休憩」を交互 に繰り返すが、主審は試合者の疲労度等を観察し、さらに休息等の措置が必要と判断し たら、「止め」を宣告し深呼吸等の措置をとることができるものとする。・「休息」...立礼の位置まで下がらせて深呼吸させる。試合再開までは 1 分程度を目途とする。 ・「休憩」...選手を選手席に戻し、面を外させて給水させる。試合再開までは 4 分程度を目途とする。審判員も一度審判員席に戻る。
(2)各都道府県の大会における「試合時間」と「延長戦の試合時間」については、原則として全国大会を基準とする。ただし、運営する大会により別に定めることはできるものとする。
(5)全国大会団体戦において、4 人及び 3 人チームの出場を認める。運用については、以下のとおりとする。
(イ)4 人チームは「次鋒・中堅・副将・大将」、3 人チームは「中堅、副将、大将」に選手を登録 する。
(ロ)大会当日や大会中にやむを得ない理由で選手が 5 人及び 4 人揃わない場合は、試合前に 本部(事務局・実行委員会等)へ申し出て、4 人及び 3 人チームのオーダーに変更する。
(ハ)5 人及び 4 人のチームが 4 人及び 3 人のチームと対戦する場合は、登録選手の中で不戦 勝ちの選手を試合前に決定できる。ただし、総体においては、人数の多い方のチームは、 オーダー順を変更してはならない。
(ニ)不戦勝ちの選手は不戦勝ちの宣告を受ける。
(6)全国大会団体戦の選手変更は以下の方法、条件内で認める。
(イ)監督会議前までに所定の届けを大会事務局へ提出する。
(ロ)変更する選手の人数は原則2名以内とする。
(ハ)全国総体で、選手変更する場合、先鋒から大将までのオーダーは変えられない。
(ニ)全国総体では、参加申込時の選手5名補欠2名に対し、新たな選手を入れる場合は補欠を飛び越して選手と直接変更することはできない。
(7)団体戦において、補欠と交代した選手の再出場は認めない。(大会が2日以上の場合は全期間にわたって適用する。)但し、全国選抜大会においてはこの限りではない。
(8)予選リーグにおける引き分けの際は、その都度勝負を決定せずにそのリーグ終了後下記の順で勝敗を決め、また代表者戦を行う。
(イ)チームの勝ち点による。(勝ち1点、分 0.5 点) (ロ)勝者数による
(ハ)総本数による
(ニ)上記(イ)から(ハ)までで3チームの順位が決定しない場合は、代表者戦によるリーグ 順位決定戦を以下の要領で行い当該リーグの1位を決定する。
1 代表者戦の対戦順は予選リーグ戦時の対戦順とする。ただし、1位チームが決 定した後の試合は行わないものとする。
2 代表選手は選手の安全面等に配慮し、代表者戦ごと変更することを可とする。
3 礼法については、代表者戦1巡目のみ当該の試合に出場した5人を整列させて行い、2巡目に入った場合は代表選手のみの礼とする。
4 審判は予選リーグ戦時における当該の審判員が行う。
(9)代表者戦の選手は、当該の試合に出場した先鋒から大将までの5人の選手から選出する。但し、 予選リーグにおいては補欠と交代した選手の再出場は認めない。代表者戦は一本勝負とする。
(10)鍔競り合いについて (イ)試合者は、正しい鍔競り合いの攻防から10秒以内に技を出すか、または、相互に間合いを切って鍔競り合いを解消しなければならない。 正しい鍔競り合いとして以下に示す内容を審判の判定基準とし、この基準からはずれる場合は不当な鍔競り合いの反則とする。
1 手元が上った拳競り合いにならないようにし、手元を下げて相互に鍔元と鍔元を合わせて竹刀を交差させる。(このことを試合者同士が相互に努力して行うことを前提とする)
2 鍔元で竹刀の表鎬を交差させる。(竹刀は右傾前方に傾ける)
3 瞬間的に裏交差はあり得るが、直後に表鎬側での交差に直さなければならない。 (先に裏交差した者や右拳を体の中心より左側において鍔競り合いをする者は反 則の対象となる)
4 鍔競り合いは、相互に鍔元で圧力をかけ合っている状態とする。(相手の力を故 意に吸収して体を密着させる行為は反則の対象となる)
(ロ)審判員は、不当な鍔競り合いの「反則」を厳密に見極めるとともに、正しい鍔競り合い の攻防が10秒程度続いた場合、時間空費の「反則」または「分かれ」を見極める。 ただし、安易に「分かれ」をかけない。
(ハ)運用の詳細については、別紙概要版(平成22年5月3 日決定)による。
(11) 合議をかけて反則とする場合、合議後に主審はそのまま選手に近づき、具体的に内容を説 明する。その後、主審の位置に戻り、「公正を害する行為」・「時間空費」・「不当な鍔競り合 い」等の文言を添えて、反則を宣告する。
(12) 審判員は、全国大会で自分の所属する都道府県の学校及び選手が対戦する試合の審判は行 わない。また、出身高校や親族等の関係する試合の審判は行わない。
(13)全国大会においてオーダーミスがあった場合の措置については、以下のとおりとする。
(イ)試合開始宣告前に発覚した場合は、正規のオーダーに改めさせ、特に罰則は与えない。
(試合開始宣告とは、その選手が行う試合の「始め」の宣告とす。)
(ロ)試合中あるいは試合後に発覚した場合は次のように措置する。
(その試合場の審判主任へ異議を申し出る)
[例えば、先鋒と次鋒のオーダーミス]
*先鋒、次鋒とも相手に2本を与えて負けとする。
*先鋒、次鋒とも既得本数は認めない。
*先鋒、次鋒とも当該試合には出られない。
(試合後の発覚とは、チームの大将戦が終了し、団体の礼が終わるまでに発覚した場合をいう。試合の勝敗は、団体の礼をもって「成立」とし、それ以後の異議申し立てはできない)
(ハ)上記(ロ)は、1トーナメント戦においては、当該試合のみ適用する。 2総体予選リーグにおいては、当該試合及び以後のリーグ戦の試合にも適用する。
(ニ)オーダーミスをした選手(チーム)の以後の試合は、次のように措置する。 1トーナメント戦においては、正規のオーダーに改めさせ出場を認める。選抜大会(フリーオーダー制)においても出場を認める。 2総体予選リーグにおいては、出場を認めない。また、補欠の補充も認めない。
(14)応援は拍手のみとする。指示や声援は厳禁とする。 (15)会場に各種旗(校旗、部旗、それに類するもの)の掲揚はしない。
6 事故の処理
選手が負傷した場合は、医師及び監督の意見を聞いた上、審判主任と審判員の4名が審判長の 了解を得て試合継続の可否について決定する。試合の継続が決定した後、原則として5分以内に 試合を再開する。
7 試合放棄に対する措置について
全国大会において試合放棄が行われた場合、原則として以下の措置をとる。
試合放棄とは事故や負傷などによる棄権ではなく、運営や判定に対する不満により、試合を一 方的に放棄した場合をいう。
(1) 試合放棄の事実確認及び事情聴取
審判長または審判主任は、監督及び選手に対して試合放棄の事実を直接確認し、その事情聴取にあたる。
(2) 競技上の取り扱い
剣道試合・審判規則第31条(棄権)、細則28条に則り以下の通り処理する。
(イ)試合を放棄した者は負けとし、その後試合に出場することができない。
(ロ)個人戦においては、相手に2本を与えて負けとする。既得本数は認めない。
(ハ)団体戦においては、相手チームに5勝10本を与えて負けとし、既得本数は認めない。
(リーグ戦においてはそのリーグすべての試合を、相手チームに5勝10本を与えて負け とし、既得本数、既得権は認めない)
付記:団体戦においては、チームとして試合放棄した場合とチーム内の1選手が試合放棄した 場合があり得るが、ともに上記(ハ)のとおり処置する。
(3) 試合放棄した個人または団体(監督も含め)に対する事後の指導措置 (公財)全国高体連剣道専門部長は、副部長・委員長と協議し当該者に対し指導を講ずる。 その結果を全国専門委員会に報告する。
付記:各都道府県の大会における試合放棄は、各都道府県高体連及び剣道専門部に一任する。 その結果を(公財)全国高体連剣道専門部長に報告する。
(令和 5 年 5 月 3 日一部改定)
http://www.shizuoka-kotairen-kendo.mokuren.ne.jp/r5-zenkokukotairen-mousiawase.pdf